どうしてこうなったのか？

　どうしてこんな状況になってしまったのか？いったい、誰が何をしたのだろうか？
　顕在的な状況、つまり地盤沈下などの環境変化の物質的要因はいろいろとあるが、アメリカ、ソ連、中国などの大国の行ってきた核実験の結果が大きな要因になったことは否めない事実だ。そして、この核実験を行う側の人間も、行われる場所の周辺に住む側の人間の中にも、野望や物質的な繁栄のみを追求する姿勢においての取引を、密かに心の中の暗闇の部分に隠し持っていた人がいたことを忘れてはならない。
　自分たちだけ良ければいい、今だけ楽しければいい、まわりで泣いている人がいても自分は関わりたくない。関わって怪我なんかしたら、損だもの。心の中なんて誰にもわからない、むしろ誰にでも見える外側を飾ることのほうが大切だ。もっと綺麗なもの、もっと上等なものを身につけたい。もっと美しく、あるいはもっとたくましく見えたい。そうすれば他人は自分を、もっと大切に扱ってくれるだろう。
　もっと気持ち良く、もっと愉快に暮らせるのなら何でもするけれど、辛いことや苦しいことは嫌だ。辛いことや苦しいことは気持ち良くないからしたくない。見える部分だけ、物質的な部分だけを偏重してきたこの社会は(見え)の社会、つまり、見栄の社会になってしまった。
　努力なんかしなくても、見ためがよければチヤホヤされて、お金を儲けることができるという神話を作り出したのは、いったい誰だったのだろうか？　そう、それはあなたがたではなかったのか？　その考え方が即、生態系を無視した造成や都市作りに反映されていても、何の不思議もないだろう。
　地球という生命体は〔見栄〕では生きてはいない。当然のことながら森羅万象のすべてが、見栄など張って生きてはいない。生存のための示威行動があったとしても、それは見栄ではない。人間だけが見栄を張り、その見栄の維持のために自分たちの生活形態まで変化させてしまった。人間の見栄は〔嘘〕をまことしやかにオブラートに包み、〔シュミレーション〕という言葉に置き換えてまで生き残ろうとしている。
　それは、あなたがた人間の見栄、そしてその見栄のためにつく嘘を許すという精神構造が一番大きな原因なのだ。その見栄や嘘が結果的に原水爆実験を引き起こしたのだから。 

出典：「光よりの光、オリオンの神の座より来たりて伝える。」
 アーリオーン＋北川恵子＋神崎夢現 著　南雲堂 1990/12/06刊　p186〜p187

どうしたらよいのか？

　地盤沈下を含む地球の浄化作用を、人間の力で制止することは不可能だ。制止するという考え自体が、間違っていることに気づいてほしい。あなたがあは地球上に存在する異物ではないのだから、地球と同調して地球の浄化作用とともに、自分たちの浄化作用を促進すればよいのだ。
　だからといって地盤沈下を放っておいて、いいわけはない。地盤が沈下している本当の原因を調べる必要がある。手抜き工事も、もちろん理由のひとつであろうが、本当の原因が何であるかを関係官庁も業者も勇気を持って発表する態度が必要だ。そして住民側も、本当の原因を求める真摯な態度を持つ必要がある。
　本当のことを知りたい、本当のことを言いたいというのは、嘘を許す心の持主にはできないことだ。見栄を張って嘘をつくことを、シュミレーション化されたモダンな精神的遊戯だなどと、言ってのける人々の心の寂しさ不毛さに、マスコミがこれまた虚飾で飾り立てるというオカシナ情報であふれた社会、こんな社会だからしかたがないとあきらめるしかないのだろうか？　こんな社会でも、あんな社会でもその社会を構成しているのは、あなたがたの一人一人であることを忘れてはいけない。
　あなたがたの一人一人が、本当のことを知りたい、本当のことを言いたいと思って、それを実行すればよいのだ。そのために、自分は嘘をつかないと決めることだ。地球も動物も植物も嘘はつかない。人間も嘘をつかないで生きていけるはずだろう？
　見栄を張らない、嘘をつかないことがどれほど社会を変革してゆくか、これはあなたがたが実行してゆけば、必ず結果として表れてくることだ。見栄を張らない嘘をつかないということが、つまり地球と同調することなのだ。地球と同調していれば、地盤沈下を含む環境の変化は、あなたがたの敵ではなくなると言えるだろう。
　あなたがたにできることはたくさんある。まず、私の話してきたことをよく感じてほしい。考える必要はない、感じることだ。

出典：「光よりの光、オリオンの神の座より来たりて伝える。」
 アーリオーン＋北川恵子＋神崎夢現 著　南雲堂 1990/12/06刊　p189〜p190